カントを引き継いだドイツの哲学者が、フィヒテ(1762生)とシェリング(1775生)です。大学入試にはほとんど出ませんが、名前だけは覚えてほしい。
フィヒテは、哲学とは離れますが、『ドイツ国民に告ぐ』という講演で有名です。ナポレオンがフランスで皇帝になり、ヨーロッパ世界を支配します。ドイツもナポレオンの支配下に入った。その時にドイツ人に誇りを持つように呼びかけた講演です。
シェリングに関しては、カントが理性を理論理性と実践理性の二つに分けたことに異議を唱え、これを統一しようとしました。
理論理性は、神の存在とか宇宙の果てとかについては把握することができない限界のある理性でした。
実践理性は、どこまでも果てしなく善を追求する無限の力がある、とカントは考えた。
シェリングは、同じ理性なのに、有限の理性と無限の理性があるのはおかしいではないかと考え、この二つを統一しようとした。
同じ人格の中に二つの理性があるのならば、問題となるのは二つの理性を持つ人格だと考えました。自我と自我ではないもの、主観と客観の関係をもう一度考え直して、精神と自然は同一だと考えるようになりました。最終的には以前に話したスピノザのような汎神論的な考え方に近づきます。
これを同一哲学という。試験には出ないと思います。
このフィヒテとシェリングの哲学をさらに受け継いで登場するのがヘーゲルです。デカルト、カントに次ぐ最後のボスキャラです。