デューイ(1859生まれ)も、ジェームス、パースと同じくアメリカの哲学者。著書は『哲学の改造』『民主主義と教育』。
「道具主義」を唱えます。知性は問題解決のための道具である。哲学者たちは、知性は真理を探究するものと考えていたが、道具だよといった。実用性重視。価値は多様で個別的であるべき。何が正しいかということは決めつけません。
そこから、 絶対的価値観の押しつけは民主主義に反するという考えが導き出されます。
アメリカは民主主義の国。たくさんの価値がある。お互いの価値観を皆が認めあっていくのが民主主義社会です。そういう社会に対応した考え方といっていいでしょう。
既成の価値観に囚われず、変化に適応し適切な行動へ導く「創造的知性」を説きます。
「創造的知性」は入試用語です。これもやはり「絶対的な価値」は重視せず、役に立つかどうかを問題にします。役に立つためには、柔軟に、創造的に考えなくてはいけない。
したがって、「これが正しい」と真理を教え込む教育には賛成ではありません。私のこの授業は教え込んでいるだけです。これはこうですと解説しているだけです。知識詰め込み式です。日本の教育は知識詰め込み式だと長い間批判をされ続けていました。知識がなければその先のことを考えられないので、覚えなければいけないことはあると思います。
しかし詰め込み式教育は、これが正しいからみんな覚えなさいということですから、デューイはこれに対しては批判的です。そこで提唱したのは問題解決学習です。「このような問題があなた達の目の前にありますね。これを解決するためにはどうすれば良いと思いますか」 と考えさせる教育が良いとします。
第二次世界対戦後、アメリカ式の教育が日本にも導入されて、問題解決学習が叫ばれるようになりましたが、これはデューイの影響です。問題解決学習は、私が大学時代からいわれていましたが、私自身がそういう教育を受けていないので苦手です。40人学級では取り組みにくいところもある。しかし、最近は討論、発表を重視するような教育も広がってきました。さかのぼれば全てデューイに始まると思います。